9ミリメートル

2016年4月10日 晴れ 公園の桜はピンク

耳の上に9ミリメートルのデルタをこしらえました。
先日の飲み会でちょっと理不尽な説教に巻き込まれた。職場で理不尽な目に遭うなんて不毛すぎると思っていたのでできるだけ回避しながら過ごしてきたつもりだけど、やはり理不尽は理不尽らしく予期せぬ方向からやってきた。帰り道に音楽を聴きながらまあしょうがねえかという方向に無理矢理もっていって、ああ自分には好きな音楽があってよかったなあとちょっぴり救われた。
それで昨日に美容室に行って、剃り落としてやった。わたしは女の子だったから、頭部にバリカンをあてたことはいまだかつてなかった。「初めてなら9ミリからいってみようか」バリカンは耳元頭蓋骨にブインブイン響きながら、あっという間に9ミリメートルのデルタを作り上げていった。大丈夫大丈夫横髪を耳にかけなければ、誰にも気づかれることはない。日常は耳元にこっそり手を遣って、9ミリメートルの精神を想うことができる。
正直いうとこれがあと1ミリメートルでも長くなって他の髪に紛れてしまうのが心配で、それならいっそ6ミリメートルでお願いすればよかったと思う。「ツーブロックにする子はみんなそう言うんだよ」と美容室のお兄さんは言う。「どんどん短くしていって、最後にはアタッチメントなしになる。範囲も広くなっていくんだよ、最終的にはモヒカンになる。でもそこまでは望んでないよね?」そこまでは望んでいない、今のところは。「ちなみに4ミリより短くすると、地肌で青く見えるようになるよ」次の夏にはそれもいいかな、とすこし思った。