無題

2018年9月24日(月)中秋の名月(くもり)

眠る前の子が、「ねー、今日は長いお話して」という。いいよ、今日はお風呂も歯みがきもさっさと終わらして、いつもより早い時間にお布団に入ったからね。

 

アンパンマンアンパンマンアンパンマンのおはなし』。


あるところにアンパンマンがいました。ある日アンパンマンがパトロールしていると、エーンエーンと泣き声が聞こえました。どうしたんだい、と近づくと、そこにいたのは、だれだと思う?
「えーと、カバオ?」
そこにいたのはアンパンマンでした。アンパンマンは、エーン、道に迷っちゃった、パン工場に帰れないよう、と泣いていました。アンパンマンは、それは困ったね、ぼくの顔をお食べ、パン工場に連れて行ってあげよう、と言って、顔を半分あげると、アンパンマンとふたりでパン工場に向かいました。
二人がしばらく行くと、おーい助けてくれー、と呼ぶ声が聞こえました。どうしたの?と近づくと、だれだと思う?
うさこちゃん?」
そこにいたのはアンパンマンでした。アンパンマンは、マントが木に引っかかって降りられない、助けてください、と言いました。アンパンマンは、それは大変だ、と言って、アンパンマンと協力して木から降ろしてあげました。それから顔を半分食べさせてあげました。
アンパンマンアンパンマンアンパンマンがしばらく行くと、うわあ大変だあ、という声が聞こえました。アンパンマンが様子を見に行くと、だれがいたと思う?
「ちびゾウくん…」
そこにいたのは、なんと、アンパンマンでした。アンパンマンは、海に入ったら顔が濡れて力が出ない…、と困っていたので、アンパンマンは顔を半分あげました。
アンパンマンたちがもうしばらく行くと、困ったな、困ったな、という声が聞こえました。だれ?
アンパンマン!」
そう、アンパンマンです。アンパンマンは、お腹が減って力が出ない、というので、アンパンマンは顔を半分あげました。
さて、アンパンマンたちは顔が欠けて力が出ないので、パン工場で新しい顔を焼いてもらうことにしました。やっとの思いでパン工場につくと、辺りにはパンの焼けるいい匂いがただよっていました。
アンパンマン、ご苦労さま。もうすぐ新しい顔が焼けるよ」
ジャムおじさんがそういった途端、チーンと音がして、おいしそうなアンパンマンの顔が焼けました。ところがです。焼きたてのアンパンマンの顔は、ひとつしかありません。アンパンマンたちは、それは俺のだ、いいや僕のだ、君は最後だ、と争いはじめてしまいました。ジャムおじさんが、アンパンマン、ケンカはよくないよ、と言っても、だれも言うことを聞きません。ジャムおじさんもバタコさんも困ったな、困ったな、と困っていると、おーいケンカはやめるんだ、と声が聞こえてきました。だれ?
「アン!パン!マン!」
正解!『おしまい!』

今日のお話どうだった?と聞いたら、子はひとこと「長かった」と言って寝た。