2015年4月2日 晴れ 家中の窓を開けた
投稿はしていませんけれども、みなさんの作品を楽しく読ませていただきました。
自分の中で忘れたくないお話もいくつかあったので、読後メモというかそんな感じで書き留めます。投稿者の方の意図するところと違う部分もあるかもしれませんが、そのときはすみません。
短編小説の集い「のべらっくす」第6回に参加 - Letter from Kyoto
就活生「僕」と「川崎」の話。
「川崎」はきっとオウムかイスラム国にでも取り込まれたんじゃないかと思いました。文中では「川崎」の危ない思想は読み取れなかったけど、そういういわゆる“危ない思想”を持ってない人でも簡単に、組織に取り込まれてしまうんじゃないかなあと。
桜前線の話。
のべらっくすのお題を見たときから、桜前線をネタにしたお話が読みたいなあ(もしくは書けるものなら書いてみたいなあ)と思っていたので、読み進めていくうちに、キタキタキターとなったというか、とにかく読後が楽しかったです。
【創作】桜の季節に舞う粉は──のべらっくす第6回 - ちーさんのイイネあつめ
花粉の話。
自分は春の花粉症ではないけど、花粉への過剰なまでの対策の描写が、読んでいてムズムズというか、首の後ろがジャリジャリ(花粉が首筋から侵入してくるイメージ)するような感覚になりました。そこから一転して空気のおいしさを感じるところ、読んでいて本当にサッパリサワヤカ。さわやかな気分で読み終えることができてよかったです。
ヒロシニート、母病気。
自分の身にもこういうこと、いつかは起こるかもしれない。現実味があって、他人事とは思えなかった。桜が咲いたって、いい病院に転医できたって、病気が良くなるとも限らないし、スーパーのバイトを始めたところで家計を支えられるほど稼げるわけではないのに…。それでも新たな一歩を踏み出したという描写が、希望を持っているようで、哀しかった。
「花闇」 (第6回短編小説の集い 参加作) - 菅野樹のよもやま
女童、笛の鬼。
平安時代を想像して読みました。以前はこの時代の小説(しかも怨霊とか出てくる)好きでよく読んでたなあ。こちらの小説はそのころ好きだった世界観を思い出させてくれた。ブログデザインの背景が黒かったので、桜、目元唇の紅、白い水干、の色が浮かび上がってくるようでした。
花見、露店、世界大戦後の世界。
露天商も花見客も文化と伝統のため機械的に自分の役割をこなしている感じ、変わらない桜と人工的無機質な機械の感じ、などがSFチックで好きでした。ゴチャゴチャに描きこまれたマンガで読んでみたくなった。
皆さん様々な世界の中で桜を咲かせているようでした。
自分は思いっきりファンタジーの世界か、現実的過ぎて良くも悪くもない話、というのが好きみたい。両極端だな。
そこに桜があるだけで、世界観に奥行きが出るというか、「桜が咲いている」意味みたいなのを勝手に考えてしまうので、桜ってやっぱり特別なんだなあと思った次第。