「短歌の目」4月 投稿します

 今回二回目の参加です。

tankanome.hateblo.jp

 

 

1.入

入水する今日を追えども間に合わず、血飛沫あびてお先真ッ暗

 

2.粉

さよならと鱗粉置いて飛んでゆく 一緒に春を待ち侘びたのに

 

3.新学期

青春のページ増やすのやめにして 新学期には、新冊子から

 

4.フール

もう二度と失敗したとは言わせない 逃げ道ふさぐ fool proof

 

5.摘

花や実をより得るためと仕方なく摘んでしまうか 伸びる若芽を

 

6.異

突然に異星に着いた私には、翻訳家などつくはずもなく

 

7.花祭り

黒土の麓うるおす 雪融けの川にもしみ込む 花祭りの雨

 

8.あらたまの

杉の戸を開けて歩めども次の戸が遠くにかすむ あらたまの春

 

9.届け

届く気も 届ける気もせず この手紙 あて先不明で帰ってこいよ

 

10.ひとつ

海原にひとつ浮かんで待っている 沈んだあなたに蝕まれるを

 

 

一生懸命考えたり急に思いついたりして、なんとか10首完成しました。

よろしくご覧ください。