短歌の目12月 投稿します

短歌の目第一期はひとまず終了とのこと、主催の卯野さんには大変お世話になりました。こんな楽しい企画を毎月運営していただいてありがとうございます!
わたしはというと「趣味は短歌です」と言えるまであとひといきのところにきてしまいました…誰に言うあてもないですが。詠むのも読むのも楽しかった、楽しみにしてた。来月からお休みなのは寂しいですが、自分ひとりでも楽しめる方法を探してみようと思います、そしたら「趣味は短歌です」って言えるかも…誰に(略)。
お付き合いくださった方々にも感謝しています。
今月もよろしくご覧ください。



1. ファー

雌猫がマンハッタンでファーを売り ひっつき虫は運ばれてゆく


2. 密

殺戮は秘密裏にせよと ( ボス )は言い「なおこのテープは消滅しない」


3. LED

永遠を願ったきみの風前にLEDを捧げて帰る


4. グレーゾーン

( みぞれ )やまず冬至の朝はなお昏くグレーゾーンを背負って カラス


5. くま

白菜のまるくまあるく閉じ籠もる 寒さもしくは春を拒んで


6. 石

ねえ、きいて、石でも成長するみたい、うれしい、ずっと側で見てるね


7. イエス

年末のてんてこ舞いでも諸人がこぞって祝うイエスのカリスマ


8. 鐘

むらびとはいつか見張りの鐘を棄て
辿りつかずに柿は熟れゆく


9. 氷

ダイエットコーラの氷は喉のおく溶けて上手に消えるだろうか


10.【枕詞】降る雪の

誕生日が消費期限の卵白を泡立てあわだて降る雪のよう