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はいおめでとう

日記

2016年7月2日(土) くもり時々雨 晴れ女、仕事する

着いたときには鳥居の下に立つ二人が見えた。ぱらぱらと降っていた雨は上がり、置き土産のような湿度が存在感を増している。あたりまえだけど白無垢は初めてお目にかかったから、最初は別の人かと思ったよ。あんなに面白がっていたのに結局かつらをつけて綿帽子を被っておった。白無垢の衿にはビーズの刺繍が施されていて、可愛いねと言ったらそうでしょう可愛くしてもらってね、と言う。式の始まる前に時間があってよかった、こんなに可愛い白無垢姿をよくよく観察した。着物の中は蒸し風呂でさ、と言っていたけど、頭の上も蒸し風呂だったと推測する。
親族が集まれば笙の音が先導して行列が始まる。プィ~という目出度い席でおなじみのあの音、たった一人が鳴らす笙からいくつもの音がでているんだった。ハーモニカのような。興味深い。わたくしごとですが我々の時は笛だった。笛は吹き手の微妙な息遣いを拾うから、歩きながら笛を吹くのはさぞかし大変でしょうねなんてことを始終思わせながらの先導だった、笙は音がいっぱいあるからそんなこと心配ご無用だった。神社の人も雅楽器をとっかえひっかえしながら日々パフォーマンスに磨きをかけている。
本日はご結婚まことにおめでとうございました。わたくしごとですが我々の披露宴であなたにいただいたご祝儀袋の中身が空だったこと、今日まで誰にも喋っていません。もちろんあなたも。これからもこの秘密を胸にしまって生きて参ります。そちらもどうぞ末永く、お幸せに。