特に命日とかじゃないけど思い出したから書く

2019年7月22日(月)くもり時々はれ 油断すると暑い

去年の秋、じいちゃんとばあちゃんが死んだ。哀しいし寂しかったけど、大往生だったし二人連れ立って旅立ってくれたので親族一同和やかに見送ることができた。

さきに体調を崩して入院したのはじいちゃんだが、さきに死んだのはばあちゃんの方だった。ばあちゃんの臨終間際はじいちゃんも別の病院からかけつけた。ほんとうに間際だった。間に合ってよかった。よかったのかどうか、本当はじいちゃんの負担だったのかもしれないが、じいちゃんも死んでしまったのでわからないな。とにかく家族みんなで見守った。わたしはずっと、ばあちゃんの手を握っていた。わたしの手はいつでも温かいから、熱は移ってばあちゃんの掌も温かかった。遅れて到着したじいちゃんに「じいちゃん、ばあちゃんの手を握ってやって」と握らせると、じいちゃんは「おぉ、まだ温かいっちゃや…」とばあちゃんを励ますのだった。でもそれは実はわたしの熱だ。温めていないとばあちゃんはすぐにつめたくなった。じいちゃんに、まだばあちゃんが温かいうちに間に合った、と思わせてあげられてよかったと思う。