短歌の目3月 投稿します

忙しい年度末ですが短歌のことを考えていると現実逃避できます。

今月もよろしくご覧ください。

 

 

 


1. 草
みどりみどり ほうれん草を信じれば冬の訛りが巻きこんだ砂

 

2. あま
あまもりの傘は右眼に春雨をわずか降らせて開花宣言

 

3. ぼたん
家族四人、ひとつところに集まって四ツ穴ボタンを縫い留めている

 

4. 鳥
傷ついた鳥をつつんだペンギンのネイルアートの君の浅はか

 

5. 雷
雷はだれに呼ばれることもなくグラスにすこしの泡を残して

 

 

テーマ「捨」


前髪を眉毛で切り揃えるキャラを捨てる途中の君のいらだち

 

月曜はまた来るのだし缶もきみもそのままにして今日は眠ろう