無題

2019年12月9日(月)晴れ

めっちゃ相性の悪い地域があって、どんなに地図を確認しても必ず迷うし、行きと帰りで必ず違う道を通っちゃう。今日の夕方その地域のお客さんに届け物があったので、事前に地図を確認したうえナビもセットして向かった。で、客先には無事についたのだけど、帰り道をセットしなかったばっかりに迷いに迷って土手の草むらの中の廃墟みたいな場所に辿り着いちまってめっちゃ焦った。その廃墟の前までは舗装された道路が、その先は砂利道が田んぼの中を遠くまで続いていた。奇しくも黄昏時、ふと時計を見ると4時44分ではないですか。車内で思わず独り言が出た。「や〜んこわーい」。来た道を引き返す、と強く念じてハンドルを握るうち、当初迷い込んだと全然違う場所から戻ってくることができた。深く考えずに事務所に帰った。

ABCの海岸で、

2019年12月4日(水)暴雨暴風

子におうたを教えていたのだが、夫婦出身が違うと歌いまわしも違うのだ、「かにからきんたまはさまれた」と「かにちんぽこはさまれた」で意見が割れた。わたしは前者で夫は後者。

わたしは「かにからきんたま」だと語呂がいいのだと主張した。夫の歌い方では「かーにーちんぽこ」と歌う必要があり、間延びして聞こえてしまう。くわえて「ちんぽこ」のくだりも「ぽ」のあたりで緊張感が緩んでしまうように感じられる。それにちんぽこをはさまれるよりもきんたまをはさまれたほうが絵的にオイシイのではなかろうかと。

しかし夫は落ち着き払って、後半に「はなすもんかソーセージ」のくだりがでてくるからちんぽこのほうがつじつまが合うのだと言った。わたしはなるほどなあと思いました。

無題

2019年9月27日(金)派手に晴れ

ツイッターで地元のこと検索していたらゴールデンウィークの画像投稿で「こちらの駐車場にはまだ雪の山が残っています」というのがあった。5月なんて暑い日は夏日にもなるというのに、ショッピングモールの排雪場とか、山際の集落とか、そういやまだ雪が残ってたんだっけな。投稿を見た瞬間、雪解けがはじまる3月頃からゴールデンウィーク頃にかけての春の雰囲気をワッと思い出してもう春が懐かしい。

懐かしい気持ちが一瞬で駆け抜けていき、えっ今のなに?となった。再現しようともう一度ツイッターの画像に目を向けても、春の気配を感じることはなかった。

彼岸を過ぎて、いよいよ夜が昼よりも長くなる。この季節の夕暮れが苦手だ。冬の暗さが待ち遠しい。

今日はトンボが多かった

2019年9月26日(木)晴れ

客の家に届け物をしに行くとばあさんが出てきて玄関先で対応してくれた。その家の玄関には嵌め殺しの小さな窓があって、窓辺にはちょっとした雑貨が飾ってあった。雑貨のひとつに大きなトンボがあって、げぇっ、と思ったけど大人なので顔に出すのは堪えた。それから怖いもの見たさでしげしげと観察する。作り物ではなく本物のようだった。(こいつ死んでるよね…?)、羽根の付け根のモフモフ部分が毛羽立っていかにも傷んでますというふうだったが、それ以外は眼も羽根も胴体もきれいなトンボだった。このトンボどうしたんですか?、ばあさんに聞くと、「庭の池で孵ったやつがフラフラと家の中に入ってきて、そこにとまったと思ったらそのまま死んでしまった。飾るにちょうどよかったからそのままにしている」とのこと。あぁまぬけなトンボ、その水色眼鏡に青いお空を映しても嵌め殺しの窓から外に出ること叶わなかったのか。もしくは生まれ育ったこの家を死に場所に選んで戻ってきたのか……、などと感慨にふけっていると、「おい、じじ!」、ばあさんが外に向かって大きな声をあげた。「朝からごはんも食べないで外に出てはだめ!すっかり呆けてしまって!」ちょっと呼び戻してくる、と言うとばあさんは、じいさんが歩き回る庭先に出ていった。

じいさんを無事に連れ戻してからばあさんが言うには、「最近すっかり呆けてしまって毎日あんなふうだ。だけど身体は丈夫なのでまあ助かっている」。部屋の奥に引っ込んだじいさんをみながら、わたしは、玄関先で死んだトンボのことをおもい、じいさんとトンボの間に相関関係はあるのかなとか考えた。

(˘ω˘)

2019年9月23日(月)フェーン現象で蒸し暑く、夜は嵐

子と一緒に寝室に入るも布団は敷かってなくて、眠い眠いクソ眠い、クソネミ共和国だぁと言いながら毎晩布団を敷く。子が素直な声で「クソネミ共和国ってぇ?」と訊くので「クソ眠い王子様とかお姫様がいる国だよ」と教えた。すると最近は布団を敷く傍らで「クソネミ共和国のお姫様よ」とか言いながらパジャマの裾を持ち上げて姫ポーズしてたりするので可愛い。こんな国でもお姫様になりたいなんてやっぱり女の子だな、と思ったりする。ただしクソネミ共和国の姫のくせに寝付きはよくなく、横になって電気を消してもいつまでもごちゃごちゃと話しかけてくる。大臣のほうが早く寝る。

無題

2019年8月27日(火)晴れ かわいた風

同じ時期に購入したふたつの物品のうち一方がもうすぐ壊れそうで買い替えようと思ってるうちに、もう一方がなんの前触れもなく突然壊れてしまうこと、ありませんか。さらに追い打ちをかけるように「もうすぐ壊れそう」だったほうもついに壊れてしまうの。そんなわけで入社する前からずっと使っていた電卓が突然壊れてしまったので先日買い替えた。職場で愛用しているマグカップもなんだか挙動がおかしいので不安。もうすぐじいちゃんとばあちゃんの一周忌だ。

 

 

今の部署に配属になって5年近く経つ最近になって最短の通勤ルートを覚えた。それでいくと職場と我が家の間に信号機が10個あった。どうせ赤信号に引っかかるなら最短もくそもないだろうと思っていたのだが、先日青信号の数をかぞえながら帰ったら9の信号が青で、ほんとうに早く帰ることができた。

信号機が10個あったら全部ではないにしろ5から6は赤信号なのが我が人生だと思いつつ、いやいや考えすぎよ、信号機って交通管理センターのようなところで制御されて、渋滞が起こらないように絶妙にコントロールされているんだわと思っていた。だから「ここに来るまでの信号が全部青」みたいな"偶然"はないんだと思っていたのに、偶然はあり得るし、そこで「全部青」を引き当てられないのがわたしだと突きつけられたような気もした。

そんなことを考えつつも、たかが信号機で人生占ってたまるかとも思う。でも考えちゃうよね、通勤中はヒマだから。青信号の数をかぞえながら帰る癖がついてしまった。

小噺をひとつ

2019年8月21日(水)晴れ

盆を過ぎた頃から日が落ちるのがめっきり早くなったでしょう、最近じゃちょっと残業すると帰る頃にはもう真ッ暗。こんなときに秋の訪れを感じます。

さあ、暗くなった帰り道、田んぼ道を運転していると向こうから人がやってくる。ジョギングしてるんですね。ああ、涼しくなったなあ、ジョギングも気持ちよさそうだなあ、そんなこと思いながらすれ違う。もちろん彼と接触しないようにスピードを落とすんですけど、道は広いし彼のことよく見えてるからまあ安全なんですね。しばらくすると次のランナーがやってくる、そのうしろからウォーキングの女性も歩いてくる……。そこでわたし、アレ、と思いました。あとからすれ違った彼ら彼女ら、もちろん反射板をつけてたから気づくことはできたんですけど、そうじゃなかったらあたりの暗さにすっかり馴染んで気づかなかったかもしれない。でも、じゃあ、最初にすれ違った彼はなんだか明るすぎじゃなかったか。思い返せば彼は反射板のようなものは一切身につけていなかった、それなのに遠くからでもわかるくらい明るくて、だから避けて走ることができたんですね。そのときにチラッと見た彼の顔、そういえばなんだか目が光っていた気が…。それに彼自身もこう、発光するように光っていた気が……。

そこまで思い出したらサーッと涼しくなって、これ秋のせいですかね、それで急いで車通りの多い交差点に向かったんで。この話はこれで仕舞いです。